« バブルラップ展in熊本市現代美術館へ。この問いに乗るのか、乗らないのか?それがまた問題だ。 | トップページ | 熊本市現代美術館 大竹伸朗 ビル景展の凄まじさ。熊本のみの展示という、熊本県民にとっての奇跡。 »

2019年3月16日 (土)

【レースマニア】のステートメントについて

 モヒカンポシェットの春夏コレクション【レースマニア】が、熊本プレミアを持って開幕致しました。

 熊本展でも、早速作品が旅立ちました、ありがとうございます。
 
 先ずは、【レースマニア】のステートメントから。
 
 そこにレースがありました。
 パリとバンコクで手に入れたレースでした。
 レースの伝統文化は、西欧では400年の歴史です。
 日本の洋装は、100年前のアッパッパーからで、レースの歴史も同時に始まります。
 日本人のわたしが、パリとバンコクの様々なレースを、湧き上がる衝動のままに組み合わせ、切り抜き、縫い合わせる。
 作品を作るメディウムとしての布地の産地になれば、もっともっと多国籍です。
 素材が多様過ぎて、わたしがレースをアプロプリエーションしているのか、レースが私をブリコラージュしているのか、分からなくなる。
 わたしはしていませんけどね、どちらも。
 創っているだけです、作品を。
 アプロなのだか、ブリコラなのだか、そんなところにわたしはいないし、わたしの服を選んで頂いた、あなたもいません。
 わたしたちがいるのは、素晴らしいレースで出来上がった服を手に取っている、今という時間と場所です。
 ここにあるのは、世界で唯一のあなただけの宝物。
 過ぎ去った過去というデータベースと、まだ書きこまれていないソースコードの間にあり続ける、輝かしい瞬間の今。
 レースに中毒した、レースマニアな最高の作品と出会って頂きたいのです。
 レースの歴史だろうが、アッパッパーの歩みだろうが、今という瞬間から眺めれば、どこかの歴史サーバーに格納された、閲覧可能な過去記事なのです。
 でも、ハッキリと感じることがあります。
 わたしは確かに、歴史サーバーのデータベースから感じています。
 わたしへと流れ込んでくる、レースへと注ぎ込まれた、連綿とした先人の情熱の脈動を。
 人種や性別、国家を超越して、その情熱の脈動は人から人へ編まれ、織り込まれ、引っ張られ、拾われ、締められ、繋がって、わたしのもとへやってきました。
 レースとは、400年の歴史の中で編まれた人々の情熱の脈動が、形として現されたものに違いないのです。
 そこにレースがありました。
 
 パリとバンコクで手に入れたレースでした。
 レースがわたしを呼びます。
 もっと美しくなりたいと。
 誰かの肌身を飾りたいと。
 創りたいという衝動が駆け抜ける。
 その衝動がどこから来るのか、わたしは知りません。
 そのレースの歴史がどこから来たのかも、わたしは知りません。
 知らなくても、創ることはできます。
 わたしが創らなければこの世に存在できない服たちを。
 だから創り出さずには、いられないのです。
 レース(過去)、創るわたし(今)、着て頂くあなた(未来)という結節点を生み出すことを、創造というのでしょう。
 過去・今・未来が織りなす綾を、レースマニアとして作品に創り上げます。
 以上
 
 これはどういうことかと。
 
 簡単に言えば、思想的にはポストモダンからの脱却、ということです。
 
 さらに、脱構築からも、相対化からも脱却を図ります。
 
 次のステージへ向かう、という意味です。
 
 インターネットの出現により、今行われていることが実績になってしまうと、全ての過去はデータベース化されてしまいます。
 
 そのことにより、何が無意味になってくるかというと、相対化と脱構築という思考法です。
 
 さらにAIにより、累積するデータを分析してよりよいものを選び取っていくという行為も、人間にとってはもはや無意味になります。
 
 自分達にとって意味があることとは何か?
 
 を、上記のステートメントに込めました。
 
 二項対立や、その他の手法も、もはや素晴らしいものは生み出せなくなってきています。
 
 モヒカンポシェットは、新しい地平を行くべく、毎回のコレクションのテーマを新しくして、その先にあるものは何かを探して行きます。
 
 今回は【レースマニア】
 
 きっと見つかる、新しい何かを是非見届けて頂きたいです。
 
 サリュ

|

« バブルラップ展in熊本市現代美術館へ。この問いに乗るのか、乗らないのか?それがまた問題だ。 | トップページ | 熊本市現代美術館 大竹伸朗 ビル景展の凄まじさ。熊本のみの展示という、熊本県民にとっての奇跡。 »

モヒカンポシェット」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【レースマニア】のステートメントについて:

« バブルラップ展in熊本市現代美術館へ。この問いに乗るのか、乗らないのか?それがまた問題だ。 | トップページ | 熊本市現代美術館 大竹伸朗 ビル景展の凄まじさ。熊本のみの展示という、熊本県民にとっての奇跡。 »