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2020年6月 7日 (日)

熊本市現代美術館 世界でたったひとつをつくる展 ~作られた破壊から生まれたドレス~ ステートメント

「骨に対する筋の走行の、起始と停止が服のラインになって見えます」

 
理学療法士として10年間、病院で勤務しながら、作品を制作していました。
 
そこで見えてきた、服の線があります。
 
身体の成り立ちから見えてくる、線のことです。筋肉の始まりと終わりを線で結ぶと浮かび上がります。画家が、人体をデッサンする為に筋肉の動きを学ぶように、「筋の走行」ラインが見えることで、モヒカンポシェット独自の服のラインが浮かび上がるのです。
 
脊柱を中心にして、様々な骨を動かす為の「筋の走行」は、実に多層な構造でできています。「筋の走行」ラインは主に、縦方向に表れます。それに従い、ドレープを用いることもあれば、布のカットラインで応じることもあります。横方向へギャザーを寄せたり、斜めのアシンメトリーな布で、端正な縦ラインをさらに生かす装飾性を獲得しています。
 
布というメディアを用いて、人体デッサンを繰り返し描き、装飾を加えることで本作にまで高めるのです。布は、画家がデッサンに用いる、紙や木炭や鉛筆と同様であり、さらには絵具の役割を与えられ、「筋の走行」ラインを表現する為のメディアとして用います。

作品は型紙を採らず、完全にオリジナルで1点しか存在しません。服の制作起点とプロセスにおいて、通常のファッションデザインとは一線を画します。流行や、ファッション用語で通常用いる「服のライン」とは一切関係なく、人体から導き出されるラインが、1点の服作品として結実します。

 
ラインを現実の服にする為に、立体裁断が不可欠です。自分にしか見えないラインの追求に、フリーハンドの裁断を多用します。その為、通常の技法では常識外の縫製方法になりますが、「筋の走行」ラインに従えば、その布の切り方と縫い方が自然になるのです。出来上がる服は、ラインも縫製もモヒカンポシェット独自のものです。ラインの追求に必要な縫製技術も、独学で習得しました。
 
その作品を、様々な女性達が着るときに立ち会う経験も重要です。女性達の姿勢と身体付きによって、作品の見え方がまるで違う風に見えたときの驚きと新鮮さが、インスピレーションの源泉になります。女性達が生きてきた習慣や環境や、様々な要因によって形作られた唯一の姿かたちから、さらに新しいラインが浮かび上がるのです。女性の数だけある、たおやかな無数のラインに触れることは、イメージの源泉が無数にあることを意味します。
 
モヒカンポシェットの服作品が複製を自ら許さないのは、同じ人間は一人として存在しないからです。モヒカンポシェットのテーマとは、作品も人間と同じで「世界にたったひとつ」なのです。

今回副題に、~作られた破壊から生まれたドレス~ とつきました。

作られた破壊とは、今現在のコロナ禍のことです。

厚生労働省や、東洋経済のデータを見るだけでも、今回の新型コロナウイルスは「弱い風邪」という判断が明確です。これは揺るぎない事実です。

それなのに、この日本の状況は明らかに「作られた破壊」の世相となりました。

モヒカンポシェットは、この実相から、新しいドレスを生み出す試みを行います。

~作られた破壊から生まれたドレス~

現状では、まだまだ制作中です。

かなり切羽詰まっていますが、マイペースですー

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